保養所管理
使われていない企業保養所をどうする?保養所の活用方法を解説

かつては従業員の福利厚生施設として利用されていた企業保養所でも、働き方や福利厚生制度の変化などによって、利用率が低下しているケースがあります。
一方、利用する機会が減っても、建物を所有している限り、維持管理や修繕などは必要です。
「利用率は低いが、このまま保有すべきか」「福利厚生以外の用途に活用できないか」「売却も含めて検討した方がよいのか」と悩んでいる企業もあるでしょう。
この記事では、利用率が低い企業保養所を保有し続けることで生じる課題と、今後考えられる主な活用方法について解説します。
使われていない企業保養所が増える理由
企業保養所は、従業員やその家族の福利厚生を目的として保有されてきた施設です。
しかし、働き方や従業員のニーズが変化するなかで、以前と同じような利用方法では稼働率を維持しにくくなることがあります。
たとえば、利用できる従業員が限られている、施設までの移動に時間がかかる、予約や利用の仕組みが現在のニーズに合っていないなど、利用されにくくなる理由は施設によってさまざまです。
「以前から保有しているから」という理由だけで管理を続けるのではなく、現在の利用状況や維持コストを把握し、今後の保有目的を改めて整理することが大切です。
利用率が低い保養所を保有し続けることで生じる課題

維持管理コストが発生する
保養所は利用していない期間にも、建物や設備を維持するための費用が発生します。
定期巡回や清掃、設備点検、庭・外構の管理、修繕などに加え、税金や光熱費なども継続して必要になります。
利用率が低い場合は、現在の利用状況に対してどの程度の維持管理コストが発生しているのか、一度整理してみることが重要です。
本部担当者の管理負担が続く
保養所を所有している限り、管理会社や清掃会社、設備業者とのやり取り、修繕の判断、見積もり確認などの管理業務も続きます。
特に管理業務が複数の会社へ分散している場合、本部・総務担当者が各社の調整役となっているケースもあります。
施設の利用頻度が低くても管理業務が大きく減るとは限らないため、コストだけでなく社内の業務負担も含めて考える必要があります。
利用しなくても建物の劣化は進む
利用していないからといって、建物の状態がそのまま維持されるわけではありません。
長期間閉め切ることで湿気やカビなどが発生したり、設備の不具合に気づくのが遅れたりすることがあります。
将来的な再利用や貸し出し、売却を検討する場合でも、建物の状態は重要です。そのため、今すぐ利用方法が決まっていない場合でも、必要な管理を続けることが大切です。
企業保養所の主な活用方法

福利厚生施設として利用を促進する
まず考えられるのが、従来の保養所としての活用方法を見直すことです。
予約方法や利用ルール、対象者への周知などを見直すことで、利用しやすくなる可能性があります。
利用率だけを見るのではなく、「なぜ利用されていないのか」を確認したうえで改善方法を考えることが重要です。
研修・社内交流の場として活用する
保養所を、宿泊だけを目的とした福利厚生施設ではなく、社員研修やチームビルディング、社内交流などの場として活用する方法もあります。
特に日常のオフィスとは異なる環境を生かせる施設であれば、保有目的を見直すことで新しい利用機会をつくれる可能性があります。
ワーケーション施設として活用する
インターネット環境や仕事をするための設備を整え、ワーケーションなどに利用する方法も考えられます。
ただし、実際に利用される施設にするためには、単に「仕事ができる場所」にするだけでなく、対象となる従業員の働き方や社内制度との相性を確認することが大切です。
外部への貸し出し・貸別荘等を検討する
自社だけでは十分に活用できない場合、施設を外部へ貸し出すことも選択肢の一つです。
施設の条件によっては、貸別荘など宿泊施設としての運用を検討できる場合もあります。
ただし、宿泊事業として運営する場合には、施設の所在地や運営形態などに応じて、旅館業法や住宅宿泊事業法をはじめとする法令、自治体の条例、消防・建築関係の基準などの確認が必要です。
そのため、「空いている保養所をそのまま貸し出す」のではなく、施設の条件や必要な手続き、改修費、運営コストなどを確認したうえで事業性を判断する必要があります。
売却を検討する
今後も自社で利用する予定がなく、維持管理の負担が大きい場合は、売却も選択肢になります。
ただし、利用率が低いという理由だけで判断するのではなく、今後の維持管理費や修繕の必要性、施設の資産価値、他の活用方法なども含めて検討することが大切です。
「保有を続ける」「活用する」「売却する」を比較したうえで、自社にとって適した方向性を判断しましょう。
保養所の活用方法を決める前に確認したいこと

保養所の今後を検討する際は、まず現在の状態を整理することが重要です。
確認したい主な項目には、次のようなものがあります。
現在の利用頻度・利用者数
年間の管理費・維持費
今後必要になりそうな修繕
建物や設備の状態
立地や周辺環境
社内で今後利用するニーズがあるか
外部活用する場合の需要や必要な改修
保有を続ける目的
特に外部への貸し出しや売却を検討する場合は、施設の状態や立地によって選択肢が大きく変わります。
まずは現状を把握したうえで、それぞれの選択肢に必要な費用や手間、期待できる効果を比較するとよいでしょう。
保養所を活用する場合も適切な施設管理が必要
今後の活用方法を検討している間も、施設の管理を止めることはできません。
また、福利厚生施設として再活用する場合でも、外部への貸し出しを検討する場合でも、建物や設備が適切な状態に保たれていることが前提になります。
定期的な巡回や清掃、設備確認などを行い、現在の施設状態を把握しておくことは、将来の選択肢を残すことにもつながります。
活用方法が決まってから管理を始めるのではなく、「今後どうするかを考える期間」も含めて適切に施設を維持することが重要です。
保養所の管理・運営・活用をまとめて検討する

利用率の低い保養所では、「どう活用するか」だけを考えても、根本的な課題が解決しない場合があります。
現在の管理費が高いのであれば管理体制を見直す、複数の会社へ業務が分散しているのであれば窓口を整理するなど、まず既存の管理方法を改善できる可能性もあります。
そのうえで、
現在のまま保有するのか
→ 社内での利用方法を見直すのか
→ 外部への貸し出しを検討するのか
→ 売却するのか
と段階的に考えると、判断しやすくなります。
保養所を単なる「維持する施設」として捉えるのではなく、管理コストや利用状況、資産としての可能性まで含めて検討することが大切です。
保養所の清掃委託に関するよくある質問
Q.利用されていない保養所はどうすればよいですか?
A. まず、現在の利用状況、年間の維持管理費、建物の状態、今後の社内利用ニーズなどを整理しましょう。そのうえで、利用促進、用途変更、外部への貸し出し、売却などの選択肢を比較します。
Q.保養所を社員研修に利用できますか?
A. 施設の設備や社内制度などにもよりますが、研修や社内交流の場として活用する方法があります。現在の利用目的に限定せず、自社のニーズに合った使い方を検討するとよいでしょう。
Q. 企業保養所を貸別荘として活用できますか?
A. 施設や地域、運営方法などの条件によって異なります。宿泊施設として運営する場合は、関係法令や自治体の条例、建築・消防関係の基準などを確認する必要があります。
Q. 利用していない保養所も管理する必要がありますか?
A. 利用していない期間でも建物や設備は劣化するため、定期的な巡回や清掃、換気、設備確認などを行うことが大切です。
Q. 保有と売却のどちらがよいですか?
A. 一概には判断できません。今後の利用予定、維持管理費、必要な修繕、施設の状態や資産価値などを整理し、活用した場合と売却した場合を比較して検討する必要があります。
利用率が低い保養所は、維持管理を続けるだけでなく、現在の管理体制や今後の活用方法を改めて整理することで、新たな選択肢が見えてくることがあります。
SANCTUARY WORKSでは、保養所の定期管理・巡回清掃、修繕手配、管理コストの最適化から、施設の利活用まで一つの窓口でサポートしています。